老猫と食欲増進剤(ペリアクチン・ミラタズ軟膏)

キクの腎臓の数値は現状維持で、なんとか正常値以内を行ったり来たり。
でも、最近は点滴をかなり嫌がるようになり、そのこともまた記事にしようと思います。
今日は、久々にウメのことを書きます。

ウメです

キクより後に我が家にやってきたウメですが、どうやら結構な年だったみたいです。
2015年2月24日、我が家に遊びに来始めた頃の写真です。約7年前ですね。

「キクと同じ柄の子が来た!」って初めはすごくワクワクしました。

すごくフレンドリーな猫で、どこかのお家の飼い猫かと思ったのですが、ごはんをあげ終わって私が家に入ると「ワーワーワー」と大声で玄関前で泣き続けるので、帰って貰うのが大変だったのを覚えています。
毎日来るので首輪を付けてみました。
もし飼い主がいたら、「勝手に首輪が付いている!」と思って取ると思ったんです。
(ちなみに、27日はすでに首輪を付けてていたみたい)

でも、ずっと首輪をしているままなので、地域猫かな・・・と想像。
今まで男の子か女の子か分からなかったのですが、体が小さいし女の子かな。
避妊手術はしているのかな?仔猫が生まれたら困るかも。
とハラハラする日々でした。

そして数日後、やっと抱っこすることができたのでお腹を触ってみると、なんだかグリッとしたものが。。。

「遅かったか!!」と思い、急いで保護。
すぐに病院に連れて行って、避妊手術の予約もしたのですが。
お腹の毛を剃った先生が「あ、この子手術済みですね」と気付きました。
どうやらお腹のグリッとしたものは妊娠中ではなく、ヘルニア(腹膜の穴から腸が少し飛び出していた)だったようでした。
手術は中止しましたが、今後ヘルニアの手術をしましょう、とのことで帰宅。
手術するまで家にいないとね。。。

という間に、すっかり我が家の一員になりました(汗。

キクとは仲が悪いので、そのいきさつや、他にも色んな病気になったウメの話も色々あるのですが、そのうち書こうと思っているうちにウメに変化が。

老化かな?

2021年半ばぐらいから、ウメがジャンプに失敗することが多くなりました。
今までは家具の段差を利用して、160cmはある本棚の上に飛び上がって行き、そこに置いてある「ねこちぐら」にいるのがお気に入りだったのですが、複雑な段差から落ちたら危ないので、キャットウォークや階段を設置しました。

しばらくキャットウォークと階段を使用していましたが、それでもそこから落ちることがあり、床には毛布やクッションを常に敷き詰めていました。

何回か失敗を繰り返すうちに、本人もジャンプの失敗にショックなのか、もう登れないと悟ったのか、キャットウォークも階段も使わなくなり、そもそも高い所に行きたがらなくなりました。

お気に入りの日当たりの良い窓際にも登れなくなったので、シニア用のキャットタワー(Mau タワーエスカリエ)を買って設置してみたり。。。
2021年10月13日に購入した履歴がありました。


(このキャットタワーはとても良かったのですが、ちょっと改良して欲しいなと思う所もあり、また記事にしたいと思います。シニア向けにはこれが一番良い商品だと思います。)

少しそのタワーを使ってもいたのですが、12月にはそのタワーに上るのも大変になってきて、2022年1月初め頃最後に自分で上って以来、使っていません。

もともと加齢による関節の変形は指摘されていました。
動きも今まではそこまでおかしくなかったのですが、秋ぐらいから右側にパタンと倒れることが多くなりました。
(力が入らなくなってしまう感じ)
抱っこして自分の体重がかからない状態になると、左前足がプルプルと震えています。

普段は2階にいて、トイレだけは1階のものを使いたいらしく、1日に数回階段を上り下りしますが、今まで何度も落ちかけていたので、今ではゆっくりと1段1段上り下りしています(飼い主は常に見守っている)。
自分で気を付けているのか、体が倒れやすいからそうなってしまうのか、いつも体を階段の右側に寄り添わせながらじっくり上り下りします。

トイレには行こうと思っているらしいのですが、トイレに足を入れておしっこは外にしてしまう、とうのはほぼデフォルトです。
ウンチが結構大変そうで、足腰が悪いので踏ん張りがきかず、トイレ中に砂の上にへたり込んでしまうことも。。。
でも、今の所トイレ(付近)には行ってくれているので助かります。

そんな毎日になってきました。

ちょっとおかしいな?と思ってから半年。
あっという間におばあちゃんになってしまっていました。

ウメの食欲がありません。風邪かな?

数ヶ月前から小食になって来たな、とは思っていました。
どうやって生きているんだろう?ってぐらい少ししか食べません。

半年前までは3.1kgほどはあったのですが、12月18日の健康診断では2.9kgになっていました。
ついに3kgを切ってしまった。。。とショックでした。

先生に食欲の無さを伝えたのですが、もう数ヶ月も前から「あんまり食べません」の繰り返しだったので、
「関節が痛くて食欲ないのかな〜?」みたいな気楽な返事でした。
鼻水とくしゃみも出ていたのを伝えると「匂いが分かりにくくて食欲が湧かないのかも」とのこと。
薬などは処方されずに帰りました。

でも、18日以降もどんどん食欲が無くなっていき、ついにほとんど何も食べなくなりました。

焦った私と家族は、猫の介護食(キャネット メルミル 介護期用)を買って来てスポイトであげるようにしました。

1袋30gで約43kcalあります。
でも、30gを強制的にあげるのもとても大変でした。
1回に20gがやっと。。。
それを1日2回やるだけで、ウメも飼い主もストレスで大ダメージを負いました。

ウメは、強制給餌がとても苦痛だったらしく、スポイトを入れると口をアグアグ(アギアギ?と噛んでいる感じ)させて介護食を吐き出そうとします。
それが癖になってしまったらしく、水を飲もうとしても口に何か触れる度に口をクチャクチャして、顔を歪めるようになってしまいました。
そして、猫用コタツに入ったままグッタリと寝ている状態が続きました。

さすがにダメだと思い、病院に行くといつもの先生がいなかったので、別の先生が対応してくれました。
見るからに元気がなく(顔もうつむき加減で、抱き上げてもダラーンとしてる)、鼻も詰まっているので抗生剤を打ってもらいました。
ウンチも出ていないので(でも触ってもウンチはそもそも腸になかったです。食べてないので)、胃腸機能改善薬(ラクツロース)も処方されました。

で、効いたかというと、効いたような?
少し鼻水は治まったのですが、食欲は相変わらず無く。
介護食のようなドロドロしたものを食べさせるのが難しくなっていたので、「ロイヤルカナン 食事療法食 猫用 腎臓サポート リキッド」をあげるようになっていました。

匂いや味が、人間の手術前の絶食中に飲まされる栄養ドンク「エンシュア・リキッド」にそっくり。。。
例えるなら、コーヒーに入れるミルク(関西風にはフレッシュ)をそのまま飲んでいるような。
油っぽくて喉に貼り付くような感じ。
こう書くと不味そうですが、好きで飲んでいる猫ちゃんもいるみたい。

ウメは味を気に入っている感じは無かったですが、介護食を無理矢理スポイトよりはストレスがなかったみたいです。(アギアギが無くなった)
でも、やっぱり1日に20mlを2回ほどあげるが限界でした。

そうするうちに、体重は2.9kgから2.3kgになってしまいました。
年末に、今年中にお別れになってしまうのを覚悟した程です。

1月4日、前回打って貰った抗生剤の効き目の2週間が過ぎたので、もう一度病院へ。
やはり風邪が良くなっていなかったので、もう一度抗生剤を。
そこで、どうしても食べないから食欲増進剤を出して欲しい、と言ったら「ペリアクチン」が処方されました。

食欲増進剤(ペリアクチン)を試す

「ペリアクチン」は抗ヒスタミン薬で、アレルギー薬のようですね。
その副作用として、食欲増進作用があるようです。

病院から処方された「ペリアクチン」は粉状でした。
(後に、錠剤を粉状にしたものだったと知る)
それをかなり少量(0.5mlぐらい?)の水に溶いてスポイトであげました。

あげると、相当味が嫌いらしく、口を泡でブクブクさせながら吐き出そうとします。
これでちゃんと飲めているのか心配でした。

効き目は、効果抜群!

全量は飲めていないと思うのですが、自分でごはんを食べるようになりました。
本当に、家族みんなで大喜びしました!

ネックは、飲ませるのが大変な事。

毎回口がアワアワになるので、薬を飲ませた後、少しだけ水を流し込んで吐かないようにできないかとチャレンジしましたが、これが大失敗
水を流し込んですぐに、オエーと薬前に食べたご飯ごと吐いてしまいました。
(せっかく食べたごはんがもったいない。。。)
よほど、飲み込むのが嫌だったのかもしれません。

そのため、次回からはまた水に溶いたものだけで、口のアワアワは仕方ないということにしました。

1月15日、2回目の抗生剤の効き目が切れる頃に、再度病院を受診。
風邪は劇的に治ることも無く、鼻はグズグズしていますが、とりあえず抗生剤は終了。
「ペリアクチン」が効いていて、だんだん食べるようになってきたのでこれを続けることに。

でも、毎回吐きそうになることを伝えて、錠剤ならパクッと一瞬で終わるかも?と思い、錠剤はないかと質問したところ「もともと錠剤の薬」とのことでした。
もし錠剤で飲めなそうだったら、自分で粉状にすれば良いらしいので、今回は錠剤を処方して貰いました。

「ペリアクチン」の錠剤はとても溶けやすく、やはり錠剤でも飲ませるのは大変ではありました。
しかし、強制給餌よりはマシ!
何より自分で食べてくれるので、これほどありがたいことはありません。

もっと早く食欲増進剤を貰えるようにお願いすれば良かったとかなり後悔しています。
でも、死んじゃう前に試せて良かった。。。

自分でごはんを食べるのが何よりも大切!
今回のことで痛感しました。

強制給餌だけで生きていくのは無理です。
そして、そんなにストレスを与えてまで生きていさせることに、ものすごく罪悪感がありました。
今は食欲増進剤に感謝の日々です。

食欲以外の変化ですが、ウメの鼻水は少し収まりだしたのですが、鼻が乾いてガビガビしている感じです。
ちなみに飼い主はかなり昔から重度の花粉症で、昔「ペリアクチン」と同じ世代のアレルギー薬を飲んでいた事もあります。
その時、鼻の乾く感覚はあるのに鼻水は止まらなく、常に口が渇いていたという記憶があります。
猫にもそういう症状が出ているのでは?と勝手に想像しています。

急に色々食べ始めて、ウンチは大丈夫かな?と心配だったので、ごはんには「ロイヤルカナン 消化器サポート 可溶性繊維」を混ぜたり、「プラチナ乳酸菌」を混ぜたスープなどを食べさせています。
3〜4日に1回出るかな?といった所です。
ちょっと固めのウンチで、腰が悪い老猫には少し大変かなといった感じ。

今のところ「ペリアクチン」が効いていますが、ストレスはやはり軽くしていきたいので、もっと嫌がらない薬がないかと調べて見ると、なんと耳に塗る食欲増進剤があると言うじゃないですか!
その名も「ミラタズ軟膏」。

食欲増進剤(ミラタズ軟膏)を試す

この薬、病院の先生も使ったことがないとのことでした。
調べてみると、日本には入荷していないものらしく、取り扱っている病院も輸入したものを使っているみたいですね。

(現在品切れ中のお店が多い中、1件だけ扱っている「ペットのくすりやさん」で購入しました。
香港EMS発送が送料2,800円で高かったのですが、一刻も早く試したかったのでそれを選択。
1/6に注文したら振り込み確認後1/7にすぐに発送してくれて、1/11には届きました。)

軟膏でない同じ成分の錠剤は「レメロン」というメジャーな食欲増進剤のようです。
「レメロン」が抗うつ剤とのことで、ちょっと抵抗があったのですが、先生に相談しながら1月17日より使用開始。

結果はというと、よく効いています!

耳に塗るだけなので、ノンストレス!
たまに耳が痒くなってしまう猫ちゃんもいるようなので、痒そうにしていないか見守りながら。。。
(関節が硬くなっているので、自分の足で掻いたりはできないのだけど)

小さなチューブで、これで足りるのかな?と思ったのですが、2週間使った今、まだ半分以上残っています。
空けたら30日以内に使い切らないといけないようです。
でも、使用期間は1日1回を14日らしいので、1匹だと使い切れない量かもしれないです。

耳に塗る際には、飼い主も皮膚から吸収してしまうので、素手で塗ってはいけないみたいですね。
私は薄いゴム手袋をして塗っていました。

食欲以外の効果としては、抗うつ剤とのことで、やはり元気になるような気がします。
それまでは、ボーッとしているような、多分痴呆の症状も出ていたと思うのですが、目つきがパッチリしてきました。

ミラタズ軟膏の副作用には、腎数値の上昇という項目もあったので、29日に念の為血液検査をしましたが、問題なしで安心しています。

現在2月1日。
昨日までミラタズ軟膏を塗ってきましたが、2週間以上経ったので今日は塗っていません。
「ペリアクチン」の予備が2週間分あるので、お昼に錠剤を飲ませたら、久々の薬の味が相当嫌だったようで、吐いてしまいました。
ちょっとヘコんでいる所です。

ですので、本日は両お薬とも無しということで様子を見ています。
おやつっぽい自分の好きなカリカリは、少しだけ食べているようですね。
まだ昨日までの薬の効果が続いているのかも?
食欲が戻って来ていることを祈ります。

また近いうちに近況を報告します。

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